Good Old Days – Ryota Nagao

Good Old Days(素敵な日々) – Ryota Nagao(長尾良太) (MP-10112)

声に魔法があるとしたら、良太はそれを持っている。良太の歌に触れたときあなたの素敵な日々が蘇えります。今...

収録曲

1. 素敵な日々 作詞:林裕之 / 作曲:ヨシオ・J・マキ
2. きっとあなただから 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ヨシオ・J・マキ
3. 忘れていいから 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ヨシオ・J・マキ
4. 150マイルの風 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ミチコ・ヒル & ピィウィー・ヒル
5. Blue Eyed Sushi 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ミチコ・ヒル & ピィウィー・ヒル
6. The Night Fish 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:長尾良太
7. Good Night Moon 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ミチコ・ヒル & ピィウィー・ヒル
8. Sunshine 作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ヨシオ・J・マキ
9. Still in Love  作詞:アキコ・M・ウッド / 作曲:ヨシオ・J・マキ & ミチコ・ヒル

【iTunes 試聴】 Good Old Days – Ryota Nagao(長尾良太)

参加ミュージシャン

ローズ・ストーングループ:バックコーラス
70年代のアメリカンファンク-R&Bの世界で一世を風靡した伝説的なバンド「スライ&ファアミリーストーン」のメンバー(スライ・ストーンの妹)。マイケル・ジャクソン、プリンス、ラリー・グラハム、チャカ・カーン、エルトン・ジョン等、大物シンガーのバックコーラスとして参加。

ミチコ・ヒル:ピアノ/キーボード
桐朋音大ピアノ科卒業。1978年渡米、1991年米国に帰化。ジャズ界の大物、サックス奏者、ウエイン・ショーターのレコーデイングに参加以来、チェスター・トンプソン(ジェネシス、フルコリンズ・バンド)、アレックス・アクーニャのピアニスト、NCM2 CHOIRのチャーターメンバー。現在LAのスタジオミュージシャンとして、またルーファスのキーボディストとして活躍している。

ペドロ・エウスターチェ:フルート
ベネズエラ出身のマルチ管楽器奏者。ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールの故ジョージ・ハリソンの追悼コンサート「コンサート・フォー・ジョー ジ」(2002年)にシタールの巨匠ラビシャンカールらと参加。2005年はポール・マッカートニーのソロアルバムに参加。シャキーラ、ヤニー、ドン・ヘ ンリー(イーグルス)の管楽器奏者としてスタジオセッションとライブコンサートツアー。現在ハリウッド映画のサントラのソリストとして、「ミュンヘン」(スティーブン・スピルバーグ監督)、「シリアナ」(ジョージ・クルーニー)「パッション・オブザ・クライスト」(メル・ギブソン監督)などに中近東系木管楽器ソリストとして参加。

ピィーウィー・ヒル:ベース
ボブ・ディラン、チェスター・トンプソン、ビリー・プレストンバンドを経て、現在スタジオベーシスト/プロデューサーとして活動。

スティーブ・グレゴリー:ギター
元レイ・チャールズのギタリスト、LAのスタジオシーンで活動。

Recording data:
Produced by Yoshio J. Maki
Executive Producers: Hiroyuki Hayashi & Shinya Hayashi
All songs arranged by Michiko Hill
Tracks recorded and mixed by PeeWee Hill at Master’s Cribs Studio, Canyon Country, Calif.
Mastered by Brian K. Gardner at Bernie Grundman Mastering , Hollywood, Calif.
Recording date: March 11 ~ June 26, 2001
Cover Photo: Kona Mori / Art director:Sean Tominaga / Cover design: Vortex Zone, Torrance, Calif.
Production Coordination and recording contractor: Akiko M. Wood (MMP)

Copyright ©2001-2011 MMP DBA Maki Music Production, Inc.

 


ライナーノーツ: 色褪せた日々から素敵な日々へ

田中啓介(映像作家)

『素敵な日々』 ・・・  過ぎ去り日のノスタルジー。商業用コピーだとしたら常套過ぎる。でも、これが本当の長尾良太(Ryota)なのだ。このアルバムの中のバラードもR&Bも彼の唄にはどこか親愛の響きがあり、自分に正直に生きている無意識の”魂”のようなものが聞こえてくる。
本物のアートとは作為を超えたところにしか存在しない。その意味で彼は紛れもないアーティストだ。

長尾良太。1971年徳島県に生まれ、サッカー選手を目指していた少年時代。高校サッカーインターハイ出場、試合中に靭帯を切断、サッカーを断念する。高校卒業後、大阪に渡り音楽を勉強しながらライブハウス活動。そんな生活の中、アメリカ永住権の抽選にたまたま当選したことがきっかけで新天地を求め渡米。L.Aを拠点にシンガーとして歩き始める。しかし、そう簡単に音楽で食えるはずもなく、様々なバイトをしながら唄い続ける毎日。やがて、L.A在住の音楽プロデューサーのヨシオ・J・マキと出会いデビューへと繋がった。渡米してから5年半が経過していた。

Ryotaには、「俺はアーティストだ!」というような気負いが全くない。ある日、彼のインタビューを依頼され、Ryotaを被写体として見た時に気が付いたのだが、彼が唄っているときの口元が実にセクシーだった。ギターを抱えたRyotaの姿をビデオカメラで俯瞰気味に捉えた時、「そうか、彼は天性の歌手なのだ。」と思いながら私はカメラを回していた。そう感じたのは私だけではなかった。 最近ファイナルファンタジーに没頭中の今年13才になる息子が、いつも音が途切れることのない我家で、「これ、いいネ!」と言って、手を止めたのが、Ryotaの曲だった。何の先入観も持たない少年の耳に残ったのがRyotaであったことが、何故か私にはとても嬉しかった。

「何故描かない?」

絵になる風景を探すな、よく見ればどんな自然も美しい。その自然の中で私は意識をしなくなる。すると、自然は夢のように絵になっていく」これはクロサワの「夢」という映画の中でゴッホが語った言葉である。アートがアートであるための最低条件がこの言葉に凝縮されている。

もし、何の情報もないまま、初めてゴッホの絵を観た時に、あなたの心はどう動くだろう?

ゴッホだから感動したのか? 感動したらゴッホだったのか? みんなもっと自分の感覚に素直であって欲しい。Ryotaの唄に心を動かされている自分をあるがままに受け入れて欲しい。

Ryotaを癒し系と言ったら語弊があるだろう。しかし、極めて自然な日常を、言葉よりも微妙に唄に表わしたこのアルバムに、僕等を”安らぎ”で包んでくれる不思議な”RYOTA MAGIC”が秘められていることは、紛れもない事実なのだ。

ライナーノーツ: Ryota Magic!

林 裕之(作詞家)

僕の音楽への情熱は10代で終った。と、思い続けていた。Ryotaの魔法にかかるまでは…。

僕は18の頃からプロとして音楽業界に身を置いていた。駈け出しの作詞家だったけど、生活そのものが音楽に溢れていた。なにせ血気に溢れ、感性だけで生きていた10代だ。とにかくその頃は自分がつくる歌は勿論、僕に刺激となる音楽全てに感動し、酔いしれていた。

それから25年、気が付いたら僕は回りからベテランなどと呼ばれるようになってしまった。今までどれだけの曲がつくられ、そして消えていったことか。僕にとって音楽とは..そう、仕事なんだよ。今ここにいるのは、メシの種になりそうな音楽にしか興味を示さない僕なのだ。

歌に感動する? そんな甘いこと言ってられないよ。でも確か昔はあったんだ。娘が産まれた時に聞いたS.ワンダーの「Isn’t She lovely」。ちょっと涙した記憶がある。でもそれは18年も前のこと。僕が愛してやまない音楽への憧憬は、もうしぼんでしまったのかも知れない..。

ある日、昔の音楽仲間で、今はLAで音楽プロデューサーをしている友人と久しぶりに会った。その時、「これ、今度俺がデビューさせる新人なんだ」と、デモテープを1つ渡してくれた。でも正直に言うと、その時僕の心の中には期待なんてなかった。プレーヤーのスイッチを入れるまでは…。

アルバムのタイトルは『素敵な日々』。「ふーん、ちょっと懐かしいなぁ」と思った瞬間、鳥肌が立つくらいの感動が僕の心を貫いた。「えぇっ!?」こんなことは思いもしなかった。もう何年も前に過ぎ去った、音楽と一つになって生きていた頃の自分が突然甦ってきたんだ!

不覚にも僕はRyotaの魔法にかかってしまった。僕が誰か特別な人を待っているなんて自覚は全然なかったけど、Ryotaを聞いたとたん、僕はRyotaを待っていたんだということに気がついた。それからというもの、僕は友人から貰ったデモテープを、繰り返し繰り返し聞いていた。

そんな僕の心の変化を察した のか、妻が世界最小のMDプレーヤーというやつを、誕生日にプレゼントしてくれた。実はその時、妻が本当に愛おしく思えた。恥ずかしいけど、こんな気持ちになったのは新婚の時以来。多分これもRyotaの魔法に違いない。

ある日、1日の仕事を終え、妻からもらったとっておきのMDでRyotaを聞きながら街を歩いていた。すると、いつもと街の景色が違って見えた。「そうか、みんなは未だRyotaの魔法を知らないんだ!」寂しいけど、でもちょっと優越感が混じったような、そんな複雑な思いがした。

僕はおそらく日本で1番早く、魔法にかかることができた幸せ者だ。でも、もうすぐみんながRyotaの魔法で、それぞれの『素敵な日々』を甦らせることができる。CDの発売が楽しみだ。そうなったら僕は、酔う度に「僕が最初に魔法にかかったんだよ」と、どうでもいいことを、自慢するに違いない。僕はその日が本当に待ちどうしい。